つくばマラソン完走記

今日の目標はただ一つ、とにかく4時間を切ることだった。

練習の30キロ走で5：40/kmの手ごたえを掴んでいたので、目標ペースを5：35/kmに設定して臨んだ。

スタートロスは5分程度。スタート直後はかなりの人数がひしめいており、周囲のペースに任さざるを得ない状況だが、最初の1キロはウォームアップを兼ねていたのでそのままゆっくりと入って行った。

その後は、後半に影響するとわかっていても設定ペースに乗せるべく、右に行ったり左に行ったりとスペースを見つけながらの走りになってしまった。Garmin　Forerunner405のペースを見ても、かなり上下したいたことが分かる。

7キロあたりからようやくペースも落ち着いてきて、キロ5：20～5：30あたりで安定して走れるようになった。

その後も、多少ばらつきはあるものの設定ペースに対して貯金を築きながらラップを重ねて行けた。

ところが、17キロあたりから序盤にちょこまかした影響が左すねに現れ始めた。ハーフならともかく、これからまだ25キロもあるのにと、少々弱気になってくる。

この時点で、5：35/kmの設定に対して3分近い貯金があったので、とにかく5：35を超えない事とお尻の筋肉を使って走ることに集中してラップを重ねていった。

22キロの折り返しを過ぎると左前方からの向かい風になり、ふと気づくと自分の影に目線を落としながらうつむき加減に走っていた。

気を取り直し前方に視線を上げたが、足はさらに辛い状況になってきた。そんな時、おそろいのTシャツを着た3人組が併走しながら「このペース絶対に落とせないよな」とか「オレ足なんか全然痛くないっス」などと励ましあいながら走っているのに出くわし、自分も勇気をもらった。

そんな彼らを後にして、北部工業団地へと入っていった30キロあたりから足が相当きつくなってきた。時々心の中で「もう少し落としても4時間切れるんじゃない・・・」という悪魔のささやきと「どうせ切るなら少しでも早いタイムを目指そう」という声が交互に現れては消えていった。

そんな時、路肩に「ここからは人生をかけて走れ！」という立て看板を見て、またまた勇気が湧いてきた。

その頃であろうか、だいたい落ち着いていた集団のペースよりかなり速いペースの集団に飲み込まれた。

「なに、この人たち？」と思ってみると、4時間のペースランナーに先導された集団だった。

一瞬事態が飲み込めなかった。自分は4時間を切れるペースで走っているのに、なぜ4時間のペースランナーがこんなに速いペースで走っているのか？

とにかく考えても良くわからないので、そのペースにしばらく付いて走ったが、どう考えても速すぎる。Garminはキロ5：10くらいを示している。このまま付いて行ったらつぶれてしまうと思い、自分の計算を信じてもとのペースまで戻す。

35キロからは5：35を超えるラップがしばしば現れ、特に36キロ付近のトイレ待ちと39キロの登り坂では6分台まで落ち込んでしまったが、前半の貯金が功を奏し余裕を持って目標の4時間を切ることができた。

Garmin Forerunner405の走行距離は42.38km。（誤差としては0.4％）

グロスタイム：3時間57分20秒

ネットタイム：3時間52分12秒