東京マラソン2009
どんよりとした曇り空で始まった今年の東京マラソンだが、会場は熱気であふれていた。
9:10に定刻通りスタートになったが、私がいたGブロックがスタートラインを通過したのは、およそ10分後だった。序盤は大渋滞の中、ゆっくりとしたペースで進んで行ったが、田舎者の私のGarminは、大都会の空気に驚いたのか、まだ500mほどしか行っていいないのに最初のオートラップが表示された。
実際に1キロを通過した時点で、Garminは、1.5kmを指していた。(マルチパスの影響か)
東京マラソンは、カメラを持って楽しみながらファンランのつもりだったが、周囲の応援によって一気にペースが上がってしまった。調子もよさそうなのこのまま気持ちよく行こうと思ったのだが、これが終盤に効いてくるとは思ってもみなかった。
日比谷公園を過ぎ、芝に差し掛かるころには薄日もさしてきて、ますます調子が上がってきた。
品川の折り返し、再び日比谷公園と順調にラップを刻み、やがて銀座4丁目の交差点が見えてきた。沿道の子供たちとハイタッチを交わしたり、応援の方々の写真を撮ったり楽しく過ごしながら、日本橋を過ぎて行った。
このころから、空模様が怪しくなり、浅草寺を回ったあたりから雨足が強くなってきた。前半に飛ばした付けが、そろそろ足に出始めた頃、雨で冷えたせいか、お腹も少々痛くなり、だんだんとペースが落ちてきた。
30キロを過ぎるあたりから、とうとう5分台後半に落ち、それでも銀座の街の中では精一杯頑張って走った。
歌舞伎座前を過ぎ、新大橋通りから佃大橋へと向かうころから向かい風がきつくなってきた。
35キロあたりからは、冷たい雨と容赦なく吹き付ける向かい風に、何度も心が折れそうになりながらも、途切れることのない沿道の声援に支えられ、なんとか豊洲が見えてきた。
あと2キロ、たった2キロだがとても長く感じられた。「あ~、東京マラソンが終わってしまう」という寂しさと、「あとわずかで楽になれる」という気持ちが交錯しながら、最後の角を曲がった。
場内アナウンスの声とともに、遠くにフィニッシュゲートが見えてきた。あと少し、もう少し、と思うものの足が思うように出ない。本当は、ラストスパートでさっそうとフィニッシュする予定が、よれよれになり、やっとの思いで両手を上げてゴールした。
フィニッシュゲートを過ぎ、しばらく行ったところで振り返って「ありがとうございました」と一礼をして、私の東京マラソンが終わった。
走り終えた今、大会関係者の皆様、ボランティアの方々、雨の中沿道で応援をしてくださった方々、陰ながら応援してくれた友達、そして家族、すべての方に感謝の気持ちでいっぱいです。
来年、もし当選しなかったら、今度は自分がランナーを支える役割を果たそうと思いました。