緑道三周、そして英介の代理お見舞い
いつものように3周
午後から一生の顔を観に行く。
スペインという彼の地からの思いを少しでも届けたい。
一生は今日も力強く息をしている。
病室には誰もいない。
奥さんの置手紙があって、今日は不在のようだ。
まだまだ長旅だと思われ、2歳児の母の疲れも気になる。
一生が咳き込む、かなり苦しそうだ。
ナースコールを押そうかと思うが、
数分で落ち着いたのでそっとそのまま見守った。
よしよし、このままもう少し頑張ってくれ。
せめて栞奈の笑顔をもう一度見せてやりたい。
そう思いながら病室を後にした。