大雪山ウルトラトレイル110km 1日目
(ガーミンの充電不足により、序盤と終盤しかデータなし)
1日目は、遠軽町丸瀬布運動公園を朝4時にスタートし、北大雪の1800mの山まで登って、白滝キャンプ場まで下りる72キロ、制限時間14時間のレース。
スタート時は北海道だけあって気温16℃と涼しい。
他の2コースと合わせて、総勢300人余りがスタート。
湧別川沿いに遡っていく。
主催者としては絶対にトレイルを走らせるという意気込みがあるらしく、すぐわきに舗装道路があっても、畑のわきや原野の草刈りをしただけの場所を延々と走らされる。
クマザサや雑草の茎が残っている凸凹道がいつまでも続き、足に来ることおびただしい。
普通の林道に出るとやっとほっとできる。
林道と不整地走が半々くらいか。
これが体力を著しく消耗し、半分の36キロ当たりですでに野辺山の71キロを走ったくらい疲労がたまった。
36キロ地点が9時ちょっと前で、9時にスタートした36キロコースの選手に次々に抜かれる。
なお林道は延々と続き、50キロ地点からようやくシングルトラックの山登り。
稜線まで標高差800mの急登で、途中標高差250mくらいの雪渓登りもある。
雪渓の上が第1関門13:00。
ここはなんとか30分前にクリア。
そこからひと登りで平山(1771m)の稜線に。
表大雪まで広がる展望と足元の高山植物に元気が出る。
平山の往復で仲間二人にも出会えて気分も高揚。
平山から比麻良山(1796m)にかけての稜線走りが今日のコースのもっとも素晴らしい時間で、足の踏み場もないようにコマクサが咲いている場所を通ったり、ニセイカウシュッペ山の鋭鋒を眺めたり、としばし疲れを忘れる。
第2関門は、稜線から標高差450mほど下った60キロ地点が15:30。
ここもなんとかクリアしたが、この後の12キロが長くつらかった。
1300mの鞍部から1635mの有明山へ登り返し、1400mまで下って天狗岳1553mまでの急坂を再び登る。
稜線の下りからすでに左ひざが痛くて、走ることができない。
下りはどんどん抜かれて、登りは他の人と同じペース、という感じ。
最後の距離8キロ、標高差800mの下りをあと2時間内にこの足で走るのは極めて難しい状況となり、ここまで来てゴールできないのか、と暗澹とした気持ちになる。
ところが残り6キロの北大雪スキー場の下りでは、なぜか膝の痛みが消えて、普通に走ることができた。
最後のロード1キロもウイニングランをして、13時間43分でゴール。
これまでのどのレースよりもきつかったが、その分ゴールの嬉しさはひとしおだった。
10分後くらいに同行のKTさんがゴール。
彼女は今年のUTMFを40時間、昨年のハセツネを13時間台で走った強者であるが、彼女でも14時間ぎりぎりの時間がかかったということは、この72キロのコースがいかにタフでハードなものであったかということがしのばれる。
そんなコースをトレラン2年目の自分が完走できて、素直に嬉しいと思う。