アシックスランニングラボ詳細(抜粋)
先日のアシックスランニングラボの詳細データがアップされPDFをテキスト保存した結果のなかから、主だったものをコピペしました。
最後にはお勧めシューズもありました。
■足型・下肢アライメント測定
【足型】足囲は左は「2E」で標準、右は「3E」でやや広めです。右拇指が内反傾向にあり、シューズに当たりやすくなっています。
【関節可動域】・足関節:両足の底屈方向の可動域が小さくなっています。・股関節:柔軟性が全般的にやや低くなっています。
■体組成測定
体重1kgあたりの基礎代謝量は25.2kcalで、体脂肪は非常に燃えやすいと言えます。
体脂肪率は5.6%
■筋力測定
体重1kgあたりの脚力は、膝伸展(大腿四頭筋)は標準的ですが、膝屈曲(ハムストリングス)は低いです。左右差は標準範囲内です。故障予防・パフォーマンス向上のために、バランス良い筋力強化に努めましょう。
■ランニングフォーム測定
軽快なピッチで、リズム良く走られています。しかしながら、上体の前傾が深く、ラスト3分までは動きも小さくなっています。
■全身持久力測定
快適~ややきついと感じ出すランニング速度(ATペース)で1キロ4分42秒ペース程度。これをもとにしたフルマラソンの予測タイムは、3時間24分程度と考えられます。
きついと感じ出すランニング速度(RCTペース)は、1キロ4分08秒ペース程度で、両者をもとにハーフマラソンのタイムを予測すると、1時間31分程度と考えられます。
⑤ランニングフォーム測定
ピッチが多く、身長当たりのストライドは狭い、ピッチ型の傾向が見られますが、ラスト3分はストライドが伸び、ピッチ、ストライドとも標準的になっています。
(2) ランニングフォームの特徴
■前からの映像(写真1)
・身体の左右ブレは小さく、軸が安定した走りです。・肩周りの動きに力みが見られ、腕振りに硬さが見られます。・接地時に、足先がやや外向きになっています。
■横からの映像(写真2)
・上体が腰から曲がり、やや猫背気味です。
・腕の振り(肘の引き)が小さくなっています。
・股関節の動きが小さく、腿の前方への振り出しが不十分です。(ラスト3分は腿も十分前に出ています)
■後方足部アップ(写真3)
・着地はかかと外側で行われており標準的です。
・足の回内(プロネーション)は標準範囲です。
・離地後の足先の向きが外を向いています。
■上からの映像(写真4)
・上体がやや右向きに開く傾向があります。
⑥全身持久力測定項目測定値
ATペース時速12.75 km/時1キロ当たり時間4分42秒 /km心拍数153 拍 /分
RCTペース時速14.5 km/時1キロ当たり時間4分08秒 /km心拍数162 拍 /分
走行中の最大心拍数 177 拍 /分
■測定したランニング速度
時速8.5キロ(1キロ7分03秒ペース)を2分間走行後、時速9.5キロ(1キロ6分19秒ペース)から1分毎に時速0.5キロずつ速度を上げ、時速17.5キロ(1キロ3分25秒ペース)まで走行。
走行時間は19分でした。
■補足
・タイム予測は、呼吸循環系能力だけから推定しています。長時間ランニングに対応できる脚力が養成されていない場合は、予測精度が落ちることになります。
・ATペースでフルマラソンを最後まで走りきった場合は3時間18分程度です。
トレーニングの指針(1)
■ランニングトレーニング
全身持久力を高めるには、①ATペースより速いランニング(RCTペース付近)、②ATペースもしくはATペースより少し速いランニング(もしくは持続)、
③ATペースより遅いランニング、の3つのトレーニングをバランスよく組み込むことが大切です。
ななみ父様の場合、全身持久力測定の結果から、ATペースは時速12.75キロ(1キロ4分42秒ペース)、心拍数で153拍/分、また①のATペースより速いランニングの速度(RCTペース)は、時速14.5キロ(1キロ4分08秒ペース)、心拍数で162拍/分でした(*1)。
ランニング情報シートならびに、測定当日に確認しました現在の主なトレーニング内容は、以下の通りです。
・週5回/10km×4回(1km6分00秒→4分30秒ペース程度のビルドアップ走中心)、20km(5分30秒)×月2回、30km×月1回(6分00秒)/月間走行距離150km頻度、距離ともに適度な範囲内と言えます。速度については距離に応じて変化がつけられ、ビルドアップ走ではATを超えるペー
スでも走られていますが、AT以上のペースでの持続時間がやや不十分と思われます。今後の走力向上に向けては、ATを上回るペースを40分程度持続させるトレーニングにも取り組むようにしましょう。具体的には、ATペースより速いペース(ややきつい(~きつい)と感じるペース)で、40~60分程度走る練習を週1~2回、ATペースあるいはそれ以下のペースで、長く(20~30km程度)走
る練習を週1回、というように、ポイントとなる練習を週3回程度設定し、その間をジョグや休養日でつないでいくと、効率的に練習を進めることができます。フルマラソンに向けた走り込み期にはAT(もしくは目標レースペース)に近いペースで30km(あるいは3時間)以上走るような持続走(距離走、ロング走)を何度が取り入れると、レースペースで長い距離を走り切る脚が養成できます。レースの3週~8週前に、3~5回を目安に取り組んでみましょう。なお、ATを超えるペースでのランニングなど速く走る時は、ウォーミングアップも必ず行いましょう。5~15分ほどのJOGに加えて、50~100mほどの距離をトレーニングペースよりも少し速いスピードで2~3本走り、脚を速く動かしておくとともに事前に軽く呼吸を弾ませておきます。トレーニング終了後はクールダウンとして軽く10分ほどのJOGで締めくくり、ストレッチを十分に行ってくださ
い。
トレーニングの指針(2)
■ランニングトレーニング(補足)
(*1)目標心拍数について:アメリカスポーツ医学会(ACSM)のガイドラインでは、健康のための有酸素運動の上限は、最高心拍数(220-年齢)の90%程度とされています。ななみ父様の場合、(220-51)×0.9=152拍/分となります。ACSMの推奨する運動強度の上限を超えるような練習の場合は、くれぐれも体調には気を配り、体調のすぐれない日は練習を休むようにしましょう。休む勇気も大切です。
■フォームの改善
現在のフォームの改善ポイントは以下の点です。
①上体の前傾姿勢が深く、腰の位置が低くなっています。→頭から天井に吊り上げられているイメージで腰を高く、体を真っ直ぐに保つよう意識しましょう。またこの姿勢を維持するためには体幹部分の筋力が必要です。腹筋・背筋の強化も合わせて行いましょう。②ラスト3分までは動きが小さく、ストライドが伸びていません(ラスト3分は腿も十分に前に振り出され、スムーズで大きな動きが
出来ていると思われます)。→着地衝撃による脚への負担を減らすためにストライドを縮め、ピッチを速くすることも一つの手段です。また、ご自身が一番無理なく走れるリズム、ピッチを保つことが一番大切です。しかし、普段から必要以上にストライドを縮めて走ると、関節の可動域も小さくなってしまいます。可動域を広げ、大きな動きを身に付けるためにも、ストライドを伸ばして走ることも行いましょう。その際に、くるぶし位の高さのハードルをまたぐようなつもりで腿を振り出すと、股関節を大きく動かし、腿を引き上げる感覚を覚えやすくなります。また、ウィンドスプリント(W.S.)を取り入れてみましょう。100~200mほどの距離を全力の7~8割位のスピードで駆け抜けるように走ります。大切なことは「大きく」走ること。胸をしっかり張り、腕を前後に振って(特に肘を後ろに引くことが大切)、腿をしっかり前に振り出して大きなストライドで走ります。これにより、腰の高い大きなフォームが身に付きます。
■おすすめシューズ
接地時に不安定な足の動きは見られませんでしたので、目的・脚力に応じてお選びいただけます。アシックスのシューズでは、
・<TJR012>TARTHERRJAPAN (ターサーRジャパン) ・<TJR013>SKYSENSORRJAPAN (スカイセンサーRジャパン) をお薦めします。
以上でした