51歳の誕生日を9日後に控えた2008年4月20日、記念すべきフルマラソンに初挑戦した。

　目標は「歩かずに5時間以内に完走する。出来たら4：30を切る。」と定めて、キロ6分～6分半のペースで進めていこうと考えていた。

　実は、金曜の夕方からのどがいがらっぽくなり、風邪のひき始めの兆候を示していた。土曜日はさらに状態が悪くなり、軽いウォーミングアップも行えない状態であった。（実際に、日曜の朝の段階でもDNSしようか迷っていたくらい）

　日曜の朝、frunの方から電話をもらったので気持ちが吹っ切れ、とにかくスタートしようと決心した。

　スタート前は、まだ少しだるさを感じていたが、スタートしてからは、徐々に体が軽くなるように感じられてきた。

　最初の数キロはかなりの渋滞の中、5時間台の集団のペースにあわせてゆっくり目で距離を進めていった。

　それでも10K地点をほぼ1時間で通過して、調子も良くなりハーフまでは順調に進んでいった。

　ハーフを過ぎた直後に急なくだり坂があり、おりきったところで結構足に来た。そこからは、田舎の細い道を延々と走っていく。

　30Kまでは何とか足も持ってペースも維持できていたのだが、よく言われるように30Kを過ぎたあたりから、足に異変が起き始めた。まず、左すねの筋肉が痙攣しそうな気配がして思うように蹴れなくなった。ついで足裏が痛くなってきて、足全体が重く感じられるようになった。

　コース上では絶対に歩かないと決めていたので、とにかくエイドステーションまで走り、給水、給食を取りながら、足腰をストレッチして再スタートをするということを繰り返した。

　35Kの表示から先の長かったこと、やっと38K地点のｆrunのエイドにたどり着き、ここで「完走できるぞ」という気持ちになり時計を見ると、頑張れば4：30（ネット）を切れるかもしれないペースで来ている事がわかった。とにかく4：30切りを心の支えに、残り4K余りを走りぬいた。

　ゴール後は思った以上に体力も残っていて、これならfrunのオフ会に参加すればよかったかなとさえ思えた。

　初めてのフルマラソンを目標通り完走できたことに大きな喜びと達成感を感じた。